鳶工事ってどんな仕事!?
鳶工事の会社に勤務する「近年、鳶職人気ないのかなー、人手不足だな…」と
感じている事務員、青山です。
ちょうど先日、下請の社長さんとお話していたのですが
社員やアルバイトさんが単純に不足している建設会社はもちろん
若年層の就労希望者の減少、ベテランさんはしっかりいるけど
じゃあ、あと10年後は?20年後は?と今後の人手不足に不安を感じている
会社さんなんかも多いよねと話題になっていました。
みなさんは「とび職」って、どんなイメージを持っていますか?
暑いときも寒いときも、外現場で重たい物を持って高い所で作業してる人?
新築の家やマンションの建設現場で
「わー、あんな高い所で作業してる人いるわ!」なんて
意外と身近で見かける事もあるのではないでしょうか?
鉄のパイプを組んで、大工さんや塗装屋さんが作業する足場を作っているんだろうなと想像は容易い…?
実際のところはどうなんでしょう…ということで
今日はみなさんが知らない「鳶」の世界をご紹介してみようと思います!
鳶職は 工事の花型 !?
紹介します!と意気込んでみましたが…
15年も事務をしていても実はよく分からないことだらけなので
そこのところ、社長にリサーチしてみました!
事務員「社長、鳶工事を一言で説明するとしたらなんて言います?」
社長「鳶は工事の花形!」
キレイにワンフレーズで回答いただきました(笑)
”花形”とは、人気があって代表的な~といった意味合いでは…人気…ある?
と思いながらも社長の熱弁を続けて聞いてみると
足場工事は建設の土台であるということ。
確かにそうですよね。他の建設業の作業って
作業する足場がなくては作業にならない。
そして、その足場も“組んであれば良い”というものでもない。
作業効率を妨げないように組まなくてはいけないし
安全面もしっかりと考えなければならない
更には、効率よく組立なければ、その後の工事のスケジュールにもかかわってくる。
そう、実はとても要領のよさを求められる職業なんですね。
天候に関わらず、重たい資材を運び、手際よく、要領よく
工事の要といっても良い作業環境を作り上げる職人。
確かにかっこいい…
江戸時代には「華の三職」とも呼ばれちゃうくらい人気な職業だったようだし。
それなのになぜ今は人気低迷してしまっているのでしょうか。
…そこのところはまたアップしていこうと思います。
足場の組立や解体だけ?
そうか、足場を組むのにもそんなに頭をフル回転して仕事をしているんだなと
ふむふむとなっていたら
社長「鳶工事は、それだけじゃないんだぞ、足場の工事だけしかできないのは
ただの足場屋さんでしかない。」
事務員「??」
社長「”鳶工事”はイコール”足場工事”だけではない。
足場工事だけ出来たって正式には”鳶職”とは言えない。
今話をしていたのは「足場鳶」
他に「鉄骨鳶」と「重量鳶」ってのがあるんだ…まだ他にもあるけど
代表的にはこの3つ」
社長曰く、足場工事だけをする職人も一般的には「鳶職」と呼ばれているけれど
本来はすべての鳶工事が出来る人材を「鳶職」呼ぶし、名乗れるのだと。
鳶職=足場工事のイメージが強かったので、今更ながら結構衝撃でした(-_-;)
鉄骨鳶とはなんぞや?最も過酷な環境で働く鳶?!
「鉄骨」を用いて構造物の骨となる部分を組み立てる鳶を「鉄骨鳶」といいます。
人が持ち運べる鉄のパイプではなく、クレーンなどを使い、吊り上げ
配置・溶接等をする鳶工事です!
この鉄骨鳶は花形と呼ばれる鳶工事の中でも一番の花形!!
確かに超高層ビルの鉄筋の上を颯爽と歩き作業する職人はかっこよく見えますよね!
ただ、高所は地上と違い風の影響も大きかったりと、現場の環境としては
結構過酷な場所であることは間違いないですね。
重量鳶とはなんぞや?鳶の中で最も危険と隣り合わせの鳶。
精密機械など、大きな機械を搬入・搬出する鳶を「重量鳶」といいます。
事務員 「この3つの鳶の中では一番危険を伴うのは鉄骨鳶?」
社長 「いや、重量鳶が一番危険を伴う鳶だと俺は考えてる」
足場鳶も鉄骨鳶も高い所での作業は確かに危険も伴うけれど
安全帯をきちんとつけれいれば、落下して大きな事故に繋がる事は未然に防げる。
重量鳶は対象物がバランス崩してしまって、倒れてきたら自分を守る術がない。
だからこそ、正確な技術も求められるし、1つ1つの作業を丁寧にもしていかなければならない。
と、いうことだそうです。
鳶って奥が深い。
鳶工事の会社の事務をやっていても、全然知らずに過ごした十数年。
確かに機械の搬出入の工事もしていたのに、その工事が「鳶」の仕事だという
認識がなかったという奇跡…反省してしまうレベルです。
知ろうとしなければ、そもそもこのブログを書こうと思い立たなければ
この先もずっと知らないままだったのかもしれません。
鳶って本当に深みのある職業だなと、改めて感じた次第です。
紹介します!なんて書いておりましたが、自分の勉強になってしまいました…。
ただ、建設業に携わってきた身としては
こんなことも出来るんだ!
あんな仕事もしているんだ!
カッコイイ!やってみたい!
という風に、たくさんの方に興味を持ってもらえ、手に職をつけようと考える人が増えれば
これからも建設業がもっともっと盛り上がっていくのではないかな?と期待です!