住宅用足場材の専門知識をプロが教えます。

足場材と一括りに言っても実は結構種類があるんですよね。

慣れた足場組立の職人さん、鳶職人なら、分かって当たり前のこの足場資材の種類。

けれど、鳶職を始めたばかりの新人さんだったり、事務方さんだったりには分からないものです。意外とネットで調べてもタイプ別の資材がずらずらと出てくるだけ‥‥

一体何が違うんだ…今日は、鳶職を始めたばかりの若者に向けて分かりやすく説明していきます!

足場材の部材の違いについて

足場の資材には色んな呼び方が現場では聞こえてきます。

ピケ足場、一足足場、住宅用足場、色々呼び名がありますがこれらは実は全て一緒なものです。その中でもインチ表記の足場材・センチ表記の足場材の種類があるので、それら足場の部材の違いを説明していきます!

足場材の長さの測り方(インチ表記)について

インチ表記の足場材は、長さ別に1.829、1.524、1.219、0.914、0.610、これらの長さに分けられます。

なのでCAD図面、手書き図面書くときには少し面倒です。

細かい数字も入れていかないと割り付けが合わないので!慣れた人は変わらないですが!

足場材の長さの測り方(センチ表記)について

次にセンチ表記の足場材の長さ別に1.800mm、1.500mm、1.200mm、900mm、600mmの長さに分けられます!

センチの長さはキリがいいのでCAD図面、手書きでも定規一つで図面書けるぐらい楽です!

足場材コマの寸法で作業効率は変わる。コマの寸法について。

柱、支柱いろいろな呼び方があります。

8コマ、6コマ、4コマ、2コマ、1コマそれぞれの長さに分けられ、コマの間の寸法もタイプによって異なります!

コマの寸法は二種類あります。

450mm ・ 475mmに分けられます。

4コマ目にアンチラインを作ると、

450mmの床の高さが1.800mm

475mmの床の高さが1.900mmになります。

作業的には1.900mmの方が頭が当たらないので作業はしやすいです!

身長が165センチ以下の人は足場の解体がしにくいかもしれないですね!

アンチを解体する時、手が届かないからです。

1.800mmの方は170センチの人がヘルメット被った状態で床に頭が当たるので、作業効率的には良くないですね。足場の組み立て、解体は高さが低い分身長が低くても解体できます。

日本人の平均身長が172センチに2000年くらいから変わったので、支柱475mmの部材がこれから主流になるかもしれないですね。

現在、株式会社協洋の材料は450mmで1.800mmです。

今のところ問題等はありません。

むしろ自分的には1.800mmに慣れてるので使いやすいです!なんでも慣れは大事ですね!

リース会社によってもインチの部材、センチの部材取り扱っているリース会社によって違うので注意が必要です。新品材も同様、両方あるので慣れた方にした方が効率は上がります。

足場材の種類とメリット、デメリットをタイプ別に教えます。

ここまでで足場材の長さや図り方、呼び名について記していきました。

基礎知識が分かったところで足場材の種類について次は教えていきます。

おすすめ!もっとも代表的な足場材はAタイプ

代表的な足場材、Aタイプです!

このタイプはとにかく楽です。

はめていくだけなので掛け渡しや先行手摺が楽に取り付けできます!

ただし、コストは資材として高いのが難点。

ちなみに株式会社協洋の工事で使う足場材もこのAタイプを自社資材として保有しています。

最初は600万円分買って住宅2棟〜3棟、250㎡の現場なら組めるくらいです。先月3000万分買って10棟〜12棟くらいは組めるようになりました。

大きい建物だと5,000㎡程度の足場が組立可能です。

結構高いんですよ。。。

なぜ弊社が資材を自社保有するかというと、一番の理由はやはりスムーズにスピーディーに足場工事を行うためです。

自社保有だからこそ、慣れている資材だから職人も使い勝手は熟知しています。

安心、安全、迅速に。

だから弊社は様々な現場で選ばれている理由のひとつかも知れません。

資材のリース屋さんも大抵Aタイプの資材をリースしているので、自社の資材では足りないときは組み合わせて足場を完成させます。

足場材Aタイプのメリットとデメリットまとめ

メリット はめていくだけなので掛け渡しや先行手摺が楽。

デメリット 足場資材としてコストが高いのが難点。

熟練者用?足場材Bタイプ

Bタイプの足場材は慣れてないと厄介です。

なぜかとゆうと、ほぼインチサイズしかないので割り付けが大変です。

それに加え、アンチは打ち込みなのでブラケットにコマがついてて、そのコマに打ち込んで固定するようになってます。

なので全てのアンチの受け部材がブラケットなのでトラックに積み込むときは嵩張って大変です!慣れればそんなことないのですが、僕は苦手です。

解体する時もデメリットがあって、アンチをハンマーで叩かないといけないので面倒なのです。

そんな厄介者?のBタイプの足場材もメリットだってあります。

足場が全て打ち込んでるのでしっかりと固まります!

固まるとゆうのは、横揺れ、縦揺れに強いということ

ほかの部材と比べるとはるかに固まります!

扱いずらい反面、揺れに強く、熟練の職人さんではBタイプにこだわる方もいらっしゃるかもしれません。

弊社でも現場の状況に合わせてBタイプを使用することもあります。

足場材Bタイプのメリットとデメリットまとめ

メリット 横揺れ、縦揺れに強く、どの足場資材よりも安全な足場が作れる。

デメリット 割付が大変。搬送するときにかさばる。足場解体時も作業手間がかかる。

今は珍しい?足場材Cタイプ

この足場材は今あまりみないタイプの材料です。

なぜかとゆうと強度的に部材が細くて強度が弱いからです。

メリットは部材は軽くて、トラックに積みやすいに組み立てしやすいのですが、デメリットはほかの部材と比べると横揺れ、縦揺れ、かなりします!

今でも売ってるのですが、あまり使っているところを最近は見ないですね!

先行手摺も見たことないので…あるのか、ないのかはわかりません。リース屋さんも大体、揃えていないので、自社で資材を持っている会社は、資材が不足していても、不足分の資材をタイプを揃えて調達できないので重宝されません。

足場材Cタイプのメリットとデメリットまとめ

メリット 現場までトラックで搬送しやすく、組立しやすい。

デメリット 強度が弱く、弊社ではおすすめできない。

そもそも、なぜ足場材には種類がいくつもあるの?

弊社でも若い職人が聞いてくる素朴な疑問がコレ。

足場メーカーが、それぞれ独自でAタイプ、Bタイプ、Cタイプの部材を作って販売してます。

形が少し違ったり、やり方が少し違ったりと、ちょっとずつ異なっています。

例えるなら、そうですね…お化粧品とか!

資生堂さんだったり、カネボウさんだったり、それぞれのメーカーが

「ファンデーション」という共通の商品を

それぞれの会社の強みを出しながら開発していますよね。

そして、その「ファンデーション」にも

「リキッドタイプ」「パウダータイプ」などなどありますよね?

資材と重ねて考えるとちょっとだけ分かりやすくなりましたか?

工事現場で使う資材も、他の業界と同じように日々様々なメーカーが

研究と開発を重ね、最適な資材の展開をしていっているんです。

10年後には全く工程や資材も変わっている可能性もあります。

だから日々ぼ勉強会などで新工法、新資材を知識として弊社はいつまでも

次を見据えた展開と成長に力を入れています。

ちなみにこの説明は、事務員さんに聞かれた時にパッと考えついた説明なので

女性向けな説明になってしまったかもですね!

さいごに

とまぁ、話を戻しますと、では結局資材はどれがいいのか?となってきたとき

職人さんはやっぱり慣れた部材で施工すると作業が早いので、慣れた資材が楽ですよね。

安全性が高く、かつ扱いやすい資材を選んで施工していくのが良いと思います!

でも、若い人ほど先に知識を入れて、現場で仕事を覚えていくのと、知らずに現場で

仕事をしていくのとでは楽しさも習熟度も違います。

新人の方はこの記事を読んでもらってなんとなく理解していただけたら幸いです。