変形労働時間制とは??

先日、36協定についての記事をUPしましたが

この36協定と密に関わってくる「変形労働時間制」の説明をしてみようとおもいます!

この記事では

・そもそも労働基準法で定められている労働時間(1日・1週間)

・1ヶ月の労働時間の上限

・1年の労働時間の上限

・なぜ1ヶ月・1年の労働時間の上限を知る必要があるのか

・1ヶ月単位の変形労働時間制を採用すると…

・1年単位の変形労働時間制を採用すると…

・時間外労働の割増賃金との関係性

以上の内容を記載します\(^o^)/

労働時間おさらい

法定労働時間とは、労働基準法に定められている規定です。

1日  8時間
1週間 40時間

この時間以上、労働させた場合を「時間外労働」とし、割増賃金が発生するという構図です。

時間外労働時間の上限は36協定の記事に記載しているので省略です。

記事はこちら→ 36協定の意味をしっかり知ろう。https://kyoyo11.tech/36kyotei-45-60-100/

1ヶ月の労働時間の上限

1日8時間、1週間40時間。では、1ヶ月では?

1ヶ月は28日~31日です。

1週間の労働時間から1日あたりの時間数を計算します。

1週間40H ÷ 7日 ≒ 5.714

1日換算で 5.714時間。この時間数にひと月の日数を掛ければ

1ヶ月の労働時間上限が割り出せるという事です。

ひと月30日の月は

1日あたり 5.714H × 30日 ≒ 171.4

こんな感じで計算していきます。

計算してみると下記のようになります。

28日(2月)           159.9H      
29日(閏年の2月)        165.7H
30日(4.6.9.11月)        171.4H
31日(1.3.5.7.8.10.12月)    177.1H

これが1ヶ月に可能な労働時間数です。

細かいところまで計算するとすれば

ひと月30日の月を例にすると 小数点以下が0.4H。  

60分を ” 1 ” とするので 

60:1=X:0.4 (※ 60×0.4で X を割り出します)

x=24

171時間24分まではOKということです。

1年の労働時間の上限

では1年では?

1年間は365日ですね。(うるう年を除く)そして、1週間は7日。

365日(1年)÷ 7日(1週間) = 52.142‥‥

この計算で、1年間は 52.142…週であるということが分かります。

52.142…(週) × 40H(1週間の労働時間上限) = 2085.714‥‥

さらに、上記の計算で 1年間の労働時間の上限が割り出せます!

小数点以下の 0.714 H は 実際には 42分ちょっとなので

2085時間42分まではOK!

変形労働時間制とは?

変形労働時間制には

1カ月単位の変形労働時間制  と

1年単位の変形労働時間制

があります。

簡単に説明すると、1ヶ月・1年それぞれの所定労働時間が

法定労働時間内に収まればOKというものです。

この法定労働時間というのが、上で計算した時間数になるわけです。

1カ月単位の変形労働時間制

1カ月単位の変形労働時間制は、月の労働時間数が

ひと月30日の月であれば、171時間24分以内であれば良いということになります。

なので、1週間 40Hルールを超えて労働することが可能です。

すごく乱暴で実用的ではない例ですが、極端にいえばこんな感じです↓

このように勤務表を作成し、会社の所定労働時間を組みます。

この予定外に勤務した場合が時間外労働となんです。

弊社が採用しているのは1年単位の変形労働時間制なので

ちょっと詳しくないのですが…あってるはず…

この制度を採用されるかたは、ちゃんと社労士さんに確認してください(^^;)

月の中で忙しい時とそうでない時が入り混じった業種向けなのかなと思います。

1年単位の変形労働時間制

先程の変形労働時間制は1ヶ月単位でしたが、単純にこの1ヶ月というくくりが

1年になったものが 1年単位の変形労働時間制 です。

年間 2085時間42分までに労働時間が収まればOKです。

年間がこの時間に収まっていれば、1ヶ月の上限の労働時間を超えても

OKということになります。

年末年始休業やGW・お盆など長期休暇がある業種であれば

おのずと該当月の出勤は減少しますよね?

その休業日分を、他の月の労働にまわすことが可能であったりするんです。

弊社はこの1年単位の変形労働時間制を採用しています。

労使協定を結び、年間カレンダーを作成し、届出をしています。

ちなみに弊社の1日の労働時間数は7.5Hで定めており

(お昼休憩の他に10時と15時に15分ずつの休憩を入れています)

ほとんどの月が隔週で週休2日になるような年間カレンダーです。

忙しい月には毎週土曜日が出勤になることもありますが

本来お休みと定めている土曜日(所定休日といいます)に出勤の場合は

割増賃金を支払い対応をしています。これは、先日ブログアップした

36協定を結んでいるからこそできる対応になってくるのです。

変形労働時間制と36協定

変形労働制を採用することで可能になるのは

1日・1週間の労働時間の上限を超える日、週があっても

最終的に1ヶ月の上限を超えなければ良い(1カ月単位の変形労働時間制)

1日・1週間・1ヶ月の労働時間の上限を超える日、週、月があっても

最終的に1年の上限を超えなければ良い(1年単位の変形労働時間制)

という制度です。

あくまでも、労働時間内で調整が出来るだけです。

作成したカレンダーやシフト表の所定労働時間を超える場合は

36協定を結び、届出をして 割増賃金をきちんと支払いましょう。

ちなみに、弊社の1日の所定労働時間は7.5Hで定めていると記載しましたが

時給制以外の労働者への割増賃金の基準となる時間給は

1日の所定労働時間で左右されるので、ここもまた注意しましょう。

日給10,000円の労働者を例にすると

・1日の所定労働時間 8H で労働をした場合

 1時間の時間外労働の賃金は  10,000円 ÷ 8H × 1.25 =1562.5円

・1日の所定労働時間 7.5H で労働した場合

 1時間の時間外労働の賃金は  10,000円 ÷ 7.5H × 1.25 =1666.6円

1日の所定労働時間を何時間で設定するのか、所定休日をどの日に設定するのか。

変形労働制の組み立て方で、時間外労働の賃金は結構変わっていくのです。

”こんな制度がある” という事を知っているだけではなく

その制度をきちんと理解する事で、自社に合った労働時間を定めれるのではないかと思います。

何度も言いますが、いち事務員のブログなので参考程度にご覧ください!